八百屋さんから学んだ 生産者と食べる人を “つなぐ” お仕事について。
つなぐ人・つなぐこと
食から野菜へ。
野菜から農業へ。
農業から土やたねへ。
私が関心を抱くきっかけになったお店があります。
そのお店は私の地元、相模原にあるベジフルフラワートゥーシェ八百屋です。
webメディア、森ノオトで、ライター講座を受けていた時に「取材してみたい!」と取材先に
選んだのがこちらのお店でした。
「つくる人と食べる人を繋げたい」をテーマに、対面販売での接客にこだわり、
地元の農薬や化学肥料不使用で栽培している農家さんの野菜をメインに、身体に優しい商品を
多数取り扱っています。
以前から好きなお店で、時々通ってはいたのだけど、お客として来店していただけの当時は
店主の想いまでは知りませんでした。
取材を通してお話を伺ったことで、
農家さんとのつながりを大切にしていることや、その土地に根差した自家採取の種を守り、
後世につないでいくことを大切にしたいという想いを知り、「こんなお店があるんだ」と
安心と有難さを感じて、この”街の小さな八百屋さん”がますます好きになりました。
”農”について沢山の知識をお持ちの店主・マーシーさん
店内の所々に種採りした種がディスプレイされている
店主のマーシーさん(間島さん)は旬のお野菜の美味しい食べ方を教えてくれるし、
店には野菜以外のこだわりの商品もいろいろ並んでいるので、晩ごはん何にしよう?と
思い浮かばない時や、子育て中の気分転換に雑貨屋さんに行くかのように通うことも
ありました。
このお店のお陰で、会話や何気なく野菜に貼られている「自然栽培」や「無肥料」のシールから、
ひとくちに有機野菜と言ってもいろいろあるんだということを知ったり、スーパーで
並んでいるだけではわからない野菜や農家さんのストーリーを知ることができました。
スーパーに並んでいる野菜を買うのが日常だったら、つくる農家さんのことまで意識する人は
どれだけいるのだろう?とふと考えることがあります。
鞄作家をしていた時、鞄職人さんの所に通って、作業を見たりお手伝いをしたりしていたのですが、
買い手の企業の方には、「簡単にできる。すぐにできる。」というイメージがあるのか、
難しいデザインの要望(物作りを知っていたら難しいとわかるのだろうけれど)や
納期的にも厳しいオーダーがあるのはよくあることで、「カップラーメンじゃないんだからさー。」
と職人さんがよく言っていたのを思い出します。
作り手の世界を間近に見たり話をしたりする中で、作り手と買う人の間には常に垣根があって
多くの場合それが当たり前の感覚なのだと思いました。そして、
「商品」という形でしか届かない。
その当時、モヤモヤした気分になりつつも、仕方のないことなんだと思っていたことも、
トゥーシェのマーシーさんのように「商品」の価値をつなぐ人が居たら・・・?
と今なら思います。
街の小さな八百屋さんでは、マーシーさんを通してつくる人と食べる人の良い関係が生まれていて、
お互いの思いは心地よく循環しているように感じます。
作り手は、伝えること。
消費者は、知ること。
きっと、物がより良いカタチで循環するには、お互いを知ることが大切なんだと思いました。
つくる人と買う人を理解し、橋渡しをする人の存在が大事なことに気づかされました。
”つなぐ人”
なんて素敵なお仕事なんだろう。
寄り添う・伝える・つなぐ・デザインする。
さて、私には何ができるかな?
投稿者プロフィール
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台所(食)から循環する暮らしをデザインする【 tane*to wa 】主宰。
日々の雑貨・小物デザイン&製作。
腸キッチン学アドバイザー。
自身や子どものアトピーやアレルギーをきっかけに、食のこと・体のこと
に関心を持ち、東洋医学や腸キッチン学を学ぶ。
「人が豊かに暮らすには?」を探求する中で、「土」や「日々の暮らし」の大切さに気づく。
キーワードは『台所』と『五感』
日々の暮らしでできることをモットーに、コツコツと
”自身の心と体。そして土を育む暮らし” の種を蒔きます。
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