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もう一つの名前 ”屋号”が照らしてくれる、私の進むべき道。

2014年8月31日(やさいの日)。

7年前、私が『ひびのわ』という屋号で自分の料理教室をスタートした日です。
今では大のお気に入りなこの屋号。
とはいえ、お店をやるわけでも独立するわけでもなく、
ただみんなと集まりたいだけで始めたことになんで屋号をつけたのか?

改めて7年前の私に思いを馳せながら、初心にタイムスリップしようと思います。
少しお付き合い頂けたら嬉しいです。

 

自分の屋号の由来を誰かに説明するとき、必ず頭の中をよぎる言葉があります。
それは…

名は体を表す

「名体不二」という仏教用語から来ているこの言葉。
よくよく調べてみると、ここでいう「体」は姿・形のことを指すのではなく、「物事の本質」を意味するのだそう。
つまり、あるものの名前は、そのものの本質を表しているということ。

今、私はこの名前のように在ることができているかな。

ひびのわは三位一体。
ひびの「話」であり、ひびの「輪」であり、ひびの「和」。
食を通して、自分自身と対話し、食卓を共にする誰かと話す時間をもつこと。
食を通して、自分自身と環境の繋がりを感じ、私もまた大きな生命の輪の中の一つだと気づくこと。
食を通して、自分自身の感情を和ませ、周りの人やモノやコトとの平和を創り出すこと。
三位一体の重なる真ん中には、「食」があるんです。
どれもバラバラじゃないから、偏らずフェアに視点を広く持っていたい。
この屋号には希望と戒めのどちらの思いも込められています。

「食」に興味を惹かれて、料理、農業、環境、など色んな場所に足を突っ込んで学び始めた頃、
それぞれの業界に存在する、他業界への無知や無関心や批判を目の当たりにして、
苦しくネガティブになっていた時期がありました。

食べるのが好き、生産者さんを応援したい、生態系を守りたい。
「食」への関心の入り口は人それぞれですが、その扉を開けたときにはきっと、
「食」を通してもっと幸せを感じたい!その幸せを大切な人たちと共有したい!って気持ちがあったはず。
たくさんの入口があるということそのものが、「食」の豊かで素晴らしいところなのに。
なんで?なんでそうなっちゃうの?

やだーーーーーーーーーーーー!

悶々としつつも、やだやだと駄々をこね続けていては仕方がない。
他の人がどうあろうと、私はそうしない!!!
私は「食」で心地よい時間や場所や関係を繋いでいこう。

「食」をひびの真ん中に。
ひびの真ん中が平和であれば、何があってもきっと大丈夫。
そんな根拠のないことをみんなが信じられるように。
私は「ひびのわ」という屋号で、それを伝えていこうと第一歩を踏み出したのでした。

 

今の私は、それができているのかな。
まだまだ道半ば。
ずっと半ばかもしれないけど、私の進む道はずっとこの屋号が照らしてくれています。
迷ったら「ひびのわ」に帰って、また進むだけ。
私にとって屋号は分身であり相棒なのかもしれません。
これからはこれがチーム名にもなるように、美味しく楽しく人を巻き込んでいきたいな。

 

 

投稿者プロフィール

大塚佑子
大塚佑子
あなたのおうちご飯のアシスタント、「ひびのわ」を主宰。
レシピのない料理会を定期的に開催中です。(オンラインもリアルも)
「アルモンデナンデモデキルサ」を唱えながら、その日その時、目の前の素材を美味しく食べきる料理をお伝えしています。
調味料の選び方や組み合わせ方、野菜メインのご飯、お家で作れる発酵食品などのお話が得意です。
私にもあなたにも地球にも心地よい暮らしを「台所」から、一緒につくっていくお仕事を只今模索中。

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