オーガニック社食で働くヒトたち 「毎日同じ人に食事を作る」ことで育まれる感性 前編
elemental life & societyは 働く方たちの本質的な健康を支え、環境負荷への配慮までをも見据える 心ある企業様とタッグを組んで、オーガニックでサスティナブル な社員食堂の普及を一歩一歩進めています。
今回はご縁を結んでまだ間もないキッチンメンバーをご紹介。
彼女がオーガニック社員食堂へ関心を抱き導かれるまでの背景を通じて、普通の女の子がどんなキッカケで食で人々の健康を支えたいと願うようになったのか?紐解きます。
尚、お届けする記事中に本人の特定できる写真等の掲載は極力避けております、ご理解ご了承くださいませ。記事を読んでオーガニック社員食堂にご興味、ご関心を抱いていただくことがありましたら直接見学も受付ております。
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■部活仲間の健康管理の必要から栄養学の道へ、そして保育園の食育で目覚めるまで
「elemental life & society(以下からels)の募集要項を目にした時、自然栽培農家さんから直接届く野菜、とか固定種在来種というワードが飛び込んできて、ああ、ここで触れられるんだって。
そして社員食堂の厨房に入り実際に触れてみると有機栽培野菜というカテゴリーの中でも固定種在来種ってより一層力が強い、と、実感しました。」
都内渋谷に位置するIT企業内の社員食堂で、ご縁を結んだばかりの栄養士、大竹菜月さん。これまでも外食の世界でオーガニックやヴィーガンという食のスタイルに触れながら仕事をしてきて、そして今回elsのオーガニック社食に。
そもそも子供の頃はジャンクな食生活、アレルギー体質でもあったといいます。食を仕事にしていこうという動機はどこに?
「高校でチアリーディング部の部長に抜擢され責任が生まれた時、仲間たちの健康管理に目覚めました。チアってポジションによって求められる体型が違う。上に乗るポジションのメンバーは拒食症になっちゃう、という現実を目の当たりにし、ああしろこうしろというのは簡単だけど何よりまずみんなの体を守るには食事について考えるほうが大事だと。それで栄養学を学ぼうと思ったのです。」
大竹さんは女子栄養大学短期大学部に進学し栄養学を学びます。そして卒業後は保育園へ勤務。その保育園での実体験によりオーガニックの扉を開くことになるわけです。
「アレルギーの子どもたちが驚くほど多かったのです。私自身もそうだったこともあり、アレルギーの勉強を益々意欲的に講座や講習会、研修などに参加し学んでいくと、添加物や空気なども含んだ環境に行き着きました」
保育園自体も添加物を極力省く工夫、手洗い石鹸なども自然派のものを使用していたとのこと。
「何よりも、園庭に畑があったことが、園児にとっても私自身にとってもその後の感性を豊かにしていくことへ繋がっていたと振り返ります」
「とても狭い畑ではありましたが、ゼロ歳時用の畑もあって。ゼロ歳児はトマトに触れてもらうだけ。トマトをずっと握ってる。グチャってなっちゃうけど、それでもいいんです。年長さんまではシーズンごとに子供たちと先生が何を育てる?って話し合ったり、そうして園児たちが自分たちで水やりをし育て、収穫したら給食室に持ってきてくれるからどうやって食べたい?って相談して作ったりとか。」
出てくるのが当たり前の食事じゃない。
一緒につくる。
その感性をもっと給食というカテゴリーでしかできないこと、クッキングとしてもやっていきたい!と先輩栄養士さんと話し「味噌作り」にたどり着きました。
「日本の伝統的な食文化に触れられるし大豆という素材の変化も見せられる。それも畑に大豆を育てていて その大豆も一緒に使って味噌作りをする。あの、ちっちゃい大豆が大きく育って枝豆になって、そのあと硬い大豆が煮ると柔らかくなって一年するとこんな味噌になって、みんなが卒園する前に食べられるよ、 というストーリーを聞かせられる。
年長さんへの食育として長いスパン考えられるようになるというのも 魅力でした。味噌作りの過程は食育の最高の教材だと実感しています。」
ふと、浮かんだ質問「ご自身は、では、幼少の頃に、こんな体験、できていた?」彼女が後天的にどんどんと感性を刺激する食育にのめり込んでいった源泉について、もっと知りたくなってきました。
では、後編で。
■elsのオーガニック社食はこんなコンセプト
◎食べる人たちと同じ屋根の下にあるキッチンで
◎顔が見える農家さんから直接届いた野菜を丁寧に洗い
◎国内で生産された鮮度の良い素材をきちんと処理し
◎その日の朝にお出汁を引き、米を研いで炊飯し
◎食べる直前までの時間の中できちんと料理し、食卓を整える
私たちの考えるオーガニックとは、食べてくれる人と素材の間を有機的に繋ぐ「心」をさしています。素材から手をかけた手作りの料理を食べること、それは静かで確かな健康への近道です。
現在の社食、給食でのお困りごとなどもお気軽にお問い合わせください。
企画・構成・文/塚本サイコ
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