「藤野でのエディブル・エデュケーションの実践の場を繋げると、 その先にオーガニックタウン藤野が見えてくる。」

「藤野でのエディブル・エデュケーションの実践の場を繋げると、 その先にオーガニックタウン藤野が見えてくる。」

ディープな森や隠れ里など、東京から一番近い里山という位置づけでもある藤野

ディープな森や隠れ里など、東京から一番近い里山という位置づけでもある藤野

 藤野とは正確には神奈川県相模原市緑区の中にある旧藤野町を指します。
 現在の住所には「藤野」と言う地名はありませんが、地域の最寄り駅がJR中央本線の藤野駅であるため、綺麗な響きの町名を好んでか、住民たちは皆この街を藤野と呼んでいます。

 神奈川県相模原市旧藤野町から、すでに根付いているエディブル・エデュケーションと、これからさらにオーガニックタウンを目指して進めていく取り組みをレポートしていきます。

 では、それらはいったいどんな人たちがやっているのか?

トランジションタウン藤野の中心メンバー池辺潤一さん、娘をシュタイナー学園に通わせている。

トランジションタウン藤野の中心メンバー池辺潤一さん、娘をシュタイナー学園に通わせている。

 オルタナティブ教育の現場と循環型社会の実現を目指している人たちの力が大きく関係しています。

 なぜ、オルタナティブ教育や循環型社会?

シュタイナー学園教室風景(写真提供:学校法人シュタイナー学園)

シュタイナー学園教室風景(写真提供:学校法人シュタイナー学園)

 実は藤野には、恒久的持続可能な環境や循環をテーマにした「パーマカルチャーセンタージャパン」や芸術を教育の基礎としている「学校法人シュタイナー学園」など、この地域独自の施設があります。

パーマカルチャーセンタージャパン

パーマカルチャーセンタージャパン

 これらは藤野に根を下ろして10年以上が経過しており、藤野独自の文化を育む重要な拠点になっています。さらに藤野は日本で最初にトランジションタウン運動をはじめた地域でもあります。

 では、これらは、エディブル・エデュケーションなのか?ということですが、世界的に見るとエディブル・エデュケーションを行う場にはパーマカルチャーを学んだ方の存在は欠かせません。彼らは単純にガーデンの制作だけでなく、良い循環は広がっていくことや良い循環とは何かを教えてくれます。シュタイナー教育は芸術を元にしていますが、この教育を求める方の多くに食への関心が高い事や、社会問題への意識が高いのも特徴です。

 これらがすでに藤野には存在しており、それら繋げて行くとオーガニックタウンになるというわけです。

 ではオーガニックタウンってなに?ということですが、現時点では藤野の数少ないスーパーに100%オーガニック食材が並んでいるわけではありません。しかし市民レベルでは、オーガニックの野菜や食材を扱うファーマーズマーケットが開催されていたり、教育もオルタナティブ教育(もう一つの教育)が存在するため、選択できます。

 選択できる、ということはとても重要なポイントであると同時に、自分が購入して使っているものは、どこから来てどこへ行くのか?という循環も肌で感じられるので、そういった選択や循環がオーガニック的であるとすると、藤野には、すでにそういった人やグループが数多く存在しています。

 さらに、毎年シュタイナー学園への入学で増え続ける新しい移住者が自分の得意分野を生かしてどんどん新しい取り組みに挑戦しています。

 これから、すでに藤野を象徴する取り組みとして、パーマカルチャーとオルタナティブ教育の現場を取材しながら、新しくオーガニック&エディブル・エデュケーションを目的にしたマルシェ開催に向けたドキュメントもリポートし、それらがどうオーガニックタウンにつながっていくのかを伝えることができたら、藤野がひとつのエディブル・エデュケーションの理想のモデルになるのではないか、と考えています。

パーマカルチャージャパンの卵は地元の自然派レストラン店頭に並ぶ。

パーマカルチャージャパンの卵は地元の自然派レストラン店頭に並ぶ。

今後のレポート予定
・ パーマカルチャーセンタージャパンデザインコースの体験記 今年の3月から12月まで毎月1回開催される講座の様子をレポートします。

・ シュタイナー学園の在校生の親が中心で運営される、今年11月に開催予定のオーガニックマルシェ、藤野まるまるマルシェの開催までの道のりをドキュメントでレポートします。

・ シュタイナー学園のエディブル・エデュケーションの取り組み。

・ 藤野でキーとなるエディブルな活動家へのインタビュー
 

文・写真 : 野崎正律
一部写真 : 野崎心音

 
nozakisan野崎正律(のざきまさとし)

株式会社el&s代表取締役 藤野在住
両親のルーツが藤野にあり、子供の頃から休みには藤野で遊び、育つ。
娘をシュタイナー学園に入学させるのを期に藤野へ移住。
娘が4歳の頃より、妻と役割を入れ替え主夫業を担い、子どものアトピーを薬を使わずに治したいと考え、自然食、自然療法を学び、実践し、完治させる。そのことで、食べ物で体の中から変える大切さと、子供の教育の大切さを実感する。
現在、パーマカルチャーセンタージャパンのデザインコースを受講中。ルドルフ・シュタイナーの教育理論やバイオダイナミック農法を勉強中。藤野でパーマカルチャーとシュタイナーを繋げてオーガニックタウンにすることを使命として構想し、活動中。


パーマカルチャー

永続可能な農業をもとに永続可能な文化、即ち、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法です。

シュタイナー教育
ルドルフ・シュタイナーの人間観に基づく、子どもの発達段階に応じたカリキュラムを行なう。子どもたちが自分で考え、自分の感情を膨らませ、自分の意志を行動と結び付ける「自由」をもった大人になれるように育む自由への教育と「芸術」としての授業が特色。

トランジションタウン運動
地域の資源を最大限に活用しながら脱石油型社会へ移行していくための草の根運動です。

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