遠野からのエディブル通信「わたしたちの街の“コミュニティ・カフェ”をつくろう」(2)内装工事が進んでいます!

遠野からのエディブル通信「わたしたちの街の“コミュニティ・カフェ”をつくろう」(2)内装工事が進んでいます!

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 11月オープンを目指して、内装工事が順調に進んでいます。

 内装設計は、私の古くからの友人である町田泰彦さんにお願いしました。(http://www.malplan.com/)私が以前勤めていた、益子町にあるstarnetの改修も手がけていると聞けば、なんとなくイメージが湧く方もいらっしゃるかもしれませんが、互いの好みや考え方をよくわかっているので、最初のすり合わせに時間や体力を要さずに始められ、随時必要となる細かい判断も、任せられる信頼関係というのはありがたいものです。

 コミュニティカフェとして街のあらゆる人に開かれた場所となるために、老若男女みんなに居心地のいい空間であることを目指しました。お散歩中のご高齢の方たちにも気軽に立ち寄ってほしい。近所には保育園や子育てセンターもあるので、妊婦さんや子連れの家族にも愛用してほしい。若者たちにはおしゃれに美味しいものが食べられる場所として。観光客には、遠野の良さを感じられる場所として。さらに、遠野市は真冬の最低気温がマイナス15度にもなる極寒の地。外出が億劫になる季節でも、ホッと温まりに来てほしい。そんなたくさんのわがままに応えるべく、内装が設計されていきます。

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 なるべく環境に負荷をかけず、自然素材の心地よさを生かすために、遠野産の杉が多用されています。遠野には、遠野周辺の山から切り出された木を自然乾燥させている材木屋さんがあり、その木材を扱える大工さんがいます。近場の材をその地で活用できる恵まれた環境がありがたいのです。

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 また、古材を使うのも一つの特徴です。どこかで役目を終えた建材たちが、解体されてまた別の新しい場所で役立つ。そんなサイクルは、もっともっと一般化したらいいですね。昔の材ですから、完全に乾燥していて大きさも強さも申し分ないですし、昔の大工さんの手の跡もおもしろい。風化した色、暮らしの中で変化した色艶も美しい。古材が一つあるだけで、素晴らしい存在感を放ちます。

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 さらに、土壁のための土もリサイクルできました。地元の土を使いたいけど、なかなか手に入れる手段がなくて困っていたところに、古い納屋を取り壊すという情報が入ったので、建築家の町田さんと、ネクストコモンズラボメンバーたち自ら(私も一緒に)実際に壁を解体しに行って、土をいただいてきました。コミュニティカフェはラボメンバーのコワーキングワークスペースでもあるので、「これから自分たちが使う場所を作ることに関わることができたのは嬉しい」とメンバーも話していました。

 カフェが作られている建物は、もともとは大正時代に作られた時計屋さんでした。内装も、何度か改装されて壁も天井も2重になっていましたが、それを壊してみたら、元の土壁や竹木舞もでてきました。一部、あんまりきれいに土壁が残っていたので、そこはそのまま表に出して見せることにしました。
 これから、床を張り、漆喰と土壁で壁を仕上げていきます。古今の自然の素材と人の手によって作られていく空間は、きっと訪れる人に心地よさと安心感を与えてくれることと思います。

 このコミュニティカフェプロジェクトは「ポスト資本主義社会を作る」という目標を掲げて、遠野市で活動するプレイヤーたちと、新たに加わる起業家やクリエイターの一人ひとり、そして企業と行政も加わって、経済最優先の指標とは別の、より良い未来の姿を描く、「NextCommons Lab」の取り組みの一つです。 http://nextcommonslab.jp

遠野からのエディブル通信・第一回目「わたしたちの街の“コミュニティ・カフェ”をつくろう」
http://riceball.network/archives/995

文・写真 : 渡辺敦子

atsukowatanabe_profile渡辺敦子

 大学卒業後、栃木県益子町のギャラリー・カフェ「STARNET」にて、ものづくりと地産地消、循環型の暮らしを経験。このころ、オーガニックな暮らしとベジタリアンの食生活でアトピーを克服し、食と生活習慣の大切さを実感する。その後、(株)アーバンリサーチで、天然繊維の衣料とサスティナブルな生活雑貨を扱うブランド「かぐれ」を立ち上げ、日本の手仕事と、食を中心とした暮らしに関する分野で活動。 出産を機に、2015年7月から岩手県遠野市で暮らし始め、今年、遠野で始動する「Next Commons Lab」に参画している。

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